リスクの低い不動産投資にも失敗はある
老後2,000万円問題をきっかけに、私たちは自身の財産をどのように守るべきか考えさせられる機会が多くありました。
不動産投資は、そのような不確定な将来において安心して暮らすための手段の1つです。
上手くいけば、働かずとも一定の家賃収入やキャピタルゲインによる不労所得を得られます。
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一方で、誰もが成功するとは限りません。他の投資と同様、失敗すれば大きな損失を抱える結果をもたらします。
しかし前述したとおり、安心感をもって過ごすために不動産投資で成功するのは1つの手段です。
失敗して肥大した不安を抱えながら過ごすことのないように、不動産投資を始める前に「失敗しやすい人の特徴」を予習しておきましょう。
不動産投資で失敗する人の特徴
根本的に勉強不足である
失敗する人に表れる最も顕著な特徴は「勉強不足」という一点に尽きます。
最近では「実はカンタン!」「ムズかしくない!」といった文言を用いて不動産投資への参加を促す事業者も多いですが、不動産投資の基本的なメリットだけ聞いて理解したつもりになり、失敗を想像せずに投資に踏み切る人が多い印象です。
「中古物件が良いんでしょ?」「ワンルームなら失敗も少ないと聞いた!」と言う方は多く見受けられますが、「その地域の弱点は何ですか?」と聞くと答えられないケースも珍しくありません。
時には購入予定地に実際に足を運んで、特色を肌で感じる必要性もあります。
不動産投資は、積み重ねた勉強の量が結果を表すのです。
素人判断を先行する
勉強不足で失敗する例が顕著ではありますが、"中途半端な知識のせいで専門家の判断を受け入れられない"という理由で失敗する人も一定数存在します。
最も見受けられるのは「投資のプロがSNSで言ってたことと違う!」というケースです。
投資のプロの発言は思わず真似をしたくなるような含蓄がありますが、あくまでその人が置かれている環境から判断した意見に過ぎません。
ましてや個人へのアドバイスでない場合は、受け流す努力の方が大切です。
自分自身で闇雲に判断するくらいなら信頼できる営業マンを見つけましょう。
具体的な目標がない
不動産投資はリターンを求めて行う事業経営です。「とにかく老後が不安だから…」という気持ちは痛いほどわかりますが、投資によりどれくらいのお金を得たいのか具体的な目標を設定しましょう。
とはいえ、余り気の長くなるような設定は必要ありません。"2年以内にいくらの収入を得る"と言った具合です。
具体的なお金の流れを決めてしまえば、必要な準備のボリュームも見えてきますので、目標の設定は非常に重要になります。
失敗を回避するために身の丈を知る
不動産投資はローリスクと言われていますが、確実に失敗する人はいます。
そして、彼らには共通した特徴が見受けられるのです。
不労所得と聞けば耳障りが良いですが、初心者は莫大な利益を得るといった抽象的な思考を捨て、"身の丈に合った"投資を行うことが最も大切なのではないでしょうか。